なぜ動物には目や耳が二つあるのか?
ねこ助の息抜きブログ

なぜ動物には目や耳が二つあるのか?


今回は動物の目の配置について考察します。その前にまず、なぜ生き物の目は二つであることが多いのかについて触れ、その後に理想的な目の配置について考えます。



-Contents-

・なぜ目は二つあるのか
・超音波による位置捕捉
・肉食動物と草食動物の目の違い
・なぜ耳は二つあるのか
・クモの目はなぜ8つ?



なぜ目は二つあるのか


なぜ生き物の目は二つであることが多いのでしょうか。それは物体を立体視することに加え、物体の遠近を把握するためです。正確に物体の位置を把握するためには最低でも二つの目が必要です。

といって片目を瞑ってみても我々は、例えば、手元のコップを手に取ることができます。これは机など物体の連続部分から遠近を経験的に判断しているにすぎません。野生の動物の立場に立って考えてみましょう。

海や草原などの、他の物体のない環境下で獲物からの距離を測るためには、やはり目は最低でも二つ必要です。動物は下の図のように視野角によって物の遠近を判断します。視野角が大きいほど、極端な話寄り目になるほど物体は近くにあると認識されます。


原始的な生き物の中には一つ目のものもいます。ミジンコは目が一つです。ミジンコは一つの目で光の明暗を感じているのみで、獲物や捕食者の遠近を特定するようにできていません。

目や耳が二つある理由


超音波による位置補足


エコロケーションといって光を使わずに音波を使って物体の位置を把握する動物もいます。コウモリやイルカなどですが、今回はエコロケーションを用いる動物は省き、光によって遠近を把握する動物の話をします。

(機動戦士ガンダムに登場するザクは、モノアイといって一つ目です。ザクは操縦用の画像データをモノアイで撮り、同時に内蔵されたソナーで敵機の位置を補足していると考えられます。)


 肉食動物と草食動物の目の違い


肉食動物は目が顔の正面についており、草食動物は目が顔の側面についています。前者は獲物の遠近を測ることに適した目の配置で、後者は捕食者を広範囲に見つけることに適した目の配置です。要するに、視野角によって物の距離を測るには、二つの目を結んだ線を自分の顔面が遮らないことが重要です。

私が小学生の時、草食動物は目が離れており、肉食動物は目が近い、と習いました。これは正確な説明では有りません。あくまで肉食動物の目は顔の正面についていることが条件であり、二つの目が近くにある必要性はありません。それどころか、むしろ目の位置が離れているほど獲物の距離計測は有利になります。

下の図のように目が離れた位置にあるほど視野角の変化がはっきりとし、より正確に距離を把握できるようになるからです。その典型例がシュモクザメです。二つの目の位置は遠く離れていますが、むしろ獲物の捕捉に理想的な目の配置と言えます。海の中では他に物がない状況下なので、陸上よりもより位置捕捉が重要になります。

また獲物との距離を正確に測れればそれだけ余分な体力を使わずにすむため、生存競争で有利に働きます。(シュモクザメの顔の構造の理由には諸説あります)

目や耳が二つある理由


なぜ耳は二つあるのか


ついでに耳が二つある理由についても述べます。それは音源の方向を把握するためです。音は光に比べて進む速度が遅いです。そのため、左右の耳に音波の到着する瞬間に僅かなずれが生じます。音源が自分の右側にあれば、右耳にいち早く音が伝わり、若干の遅れをもって左耳に入ります。

我々は普段音のずれを意識しませんが、脳ではこういった情報から音源の方向把握を行われています。ヒューマノイドロボットを作る際にも、耳となるセンサーを複数設計する場合があり、これをマイクロフォンアレイといいます。


 クモの目はなぜ8つ?


今回は目が二つの動物について考察を記述しました。しかし、動物の目は二つとは限りません。ミジンコのように一つ目の生物もあれば、クモのように8つ目の動物も存在します。クモがなぜ8つもの目を持つのか、その理由は正確には分かっていません。本来、我々は目が二つあれば十分なのです。

しかしクモは8つも目がありながら獲物の距離を正確に測ることができません。多すぎる目がピント合わせの邪魔をしてしまうため、獲物がぼやけて見えているそうです。進化は無作為に生じます。

しかし、8つ目であることが生存競争で何らかのメリットを持っていたはずです。生物の目についてはまだまだ研究する余地が残されているのです。また、今回は昆虫の複眼については考察しませんでした。いずれ機会があれば記述したいと思います。



まとめ

・物体の立体視、遠近把握のために目は最低二つ必要
・音の位相差から音源を把握するため、耳は二つ存在
目の位置は互いに離れていた方が遠近把握には有利